遺品整理とは
遺品整理は亡くなられた方の遺した品々を、処分するものや残しておくものなどに分け、整理を行っていくことです。
遺品処理や遺品処分、遺品回収などとも呼ばれることがあります。
遺品は亡くなられた方が使用していたもので、具体的には衣類や家電、家具など生活する上で使っていたものはもちろん、写真やアルバムなどの思い出の品からアクセサリーなどの貴重品まで、さまざまなものがあります。
その中でも価値のあるものは、遺族で分け合う「形見分け」を行います。
遺品の整理は故人が賃貸に住まわれていた場合などは、明け渡しを行う必要があるため、すぐに整理しなければならないことが多いです。
そんな時、何をする必要があるのか、遺品の処分はどうしたらいいのか、知っておくことでスムーズにその後の整理を進めることが出来ます。
遺品整理のタイミング
遺品の整理を行うのに適しているのは、四十九日や一周忌など、法要に合わせて親族が集まるタイミングが良いと言われています。
多くの場合アクセサリーやブランド製品、着物など価値のあるものは親族で分け合う必要があります。
勝手に処分してしまうよりも、遺族同士できちんと形見分けをすることでトラブル防止にも繋がります。
同居していた場合や持ち家に住んでいた場合などは、法要に合わせたタイミングで行うことが出来ますが、故人が賃貸物件に住まわれていた場合は早めに行う必要があります。
賃貸物件では遺品の整理が翌月などになってしまうと、家賃が発生してしまいますので注意が必要です。
賃貸契約は月末締めとしている場合がほとんどですので、タイミングとしては月末までか、月末まで日がなければ翌月末までが最適です。
市営や県営住宅などでも片付けなければならない期間が決まっていたり、決められた期間を過ぎてしまうと費用が掛かる可能性があります。
仕事でなかなか休みが取れないときや、遠い場所に住んでいるなどの事情によって、葬儀が終了してからすぐに遺品を整理すると言ったパターンも少なくありません。
遺品の処理だけではない
亡くなられた方が使っていた物品を整理することだけが、遺品整理だと言うイメージを持たれている方も多くいらっしゃると思います。
ですが遺品を整理する際には物品などを処理する以外にも、それに伴ってお部屋を清掃することなど、賃貸ですと原状回復をする必要があります。
ゴミなど不用品の処分はもちろん、床や壁などに残ったシミなどの清掃や、特殊な薬剤を使った消臭や消毒などを行う特殊清掃なども、遺品を整理する際に発生する作業の一部です。
また住まわれていた場所の片付けの他にも、賃貸物件の退去手続きや遺産相続、さまざまな申請書類の作成などの手続きも発生します。
形見分けや故人が愛用されていた思い出の品を引き取る際にお寺で供養してもらう遺品供養など、遺品の整理に伴って行う必要のあることはさまざまです。
自分や家族で整理する方法
ご自身やご家族で遺品の整理をしたいと言う場合には、方法や手順を決めたり、用意する必要のあるものをあらかじめ知っておくのが最適です。
整理に伴って用意しておきたいのは、作業の際に使う軍手やマスク、ゴミ袋やダンボール、掃除に使うぞうきんやバケツなどの清掃用具があります。
必要なものを用意したら、リビングや寝室、台所や玄関など片付ける場所や順番を決めて行き、残すものと不要なものとで分別して行きます。
ごみを運び出しやすくするために、各部屋から玄関までの道や、窓やベランダに繋がる場所などは最初に片付けておくと効率的です。
ソファーや食器棚などの家具、テレビや冷蔵庫などの大きな家電は、自分で運び出すか業者に依頼して運び出す必要があります。
あらかじめ大きなものの処分方法も決めて、整理を行うのがベストです。
遺品の種類
遺品を整理する際、買取を依頼するべきか、不要なものとして処分するか迷うこともあります。
ごみを除いたもので遺品の種類としては、家具や家電、アクセサリーなどの貴金属、壺や絵画などの骨董品、衣類やアルバムなどの思い出の品、日用品などが主です。
まずはその中で残しておくものや、親族など他の人に譲るもの、使えなくなったので処分するものやリサイクルするものなどを決めます。
アルバムや手紙などの思い出の品、日用品などを買い取ってもらうことは難しいですが、家具や家電、貴金属や骨董品などは買い取ってもらえる可能性があります。
その他にもギターやピアノなどの楽器や、映画やドラマのDVD、漫画や図鑑などの書籍なども買い取ってもらうことが期待出来ますので、一度査定してもらう価値はあるでしょう。
衣類もブランドのものであれば買取が期待出来ますし、振袖や訪問着などの着物や帯は引き取ってもらえる可能性があります。
ゴミの分別
不要なものをごみとして処分する場合、自治体によって決められた方法で分別し、処分する必要があります。
羽曳野市の場合、最も多く出るもえるごみは毎週2回の回収が行われています。
もえるごみに分類されるものは調理クズや生ゴミ、紙類をはじめ、ゴム皮革製品やビデオテープ、ふとんや乾電池、50センチ以内のプラスチック製品なども含まれます。
植木ごみも袋に入れたもので、2袋まではもえるごみとして処分することが出来ます。
もえないごみとして二カ月に一回、偶数月に出せるのはセトモノ類やガラス、蛍光灯や自転車、鍋ややかん、アイロンなどです。
他にももえる大きなごみとして、木や布、プラスチック製の大きなものやタンス、絨毯やホットカーペット、机や椅子などが二カ月に一回、奇数月に出せるようです。
飲料用の空き缶や空きビン、スプレー缶や割れたビンなどは資源ごみとして月1回出すことが出来ます。
机や椅子など割と大きなものもゴミとして出すことが出来るようですが、二カ月に一回の回収と言うことを考えると、処分するタイミングを考える必要がありそうです。
家電などの処分
テレビや冷蔵庫、エアコンや洗濯機、パソコンなどの決められた家電製品は家電リサイクル法によって、ゴミとして処理することが出来なくなっています。
羽曳野市ではテレビやパソコンなどの家電の処理は行っておらず、家電リサイクル法で指定されているもの以外の家電については、もえないごみとして出すことが出来ます。
テレビや冷蔵庫などの家電は購入したお店で引取りを依頼するか、買い替えなら新しく購入した先のお店に依頼する方法があります。
羽曳野市では購入したお店が遠い場合や分からない場合は、大阪府電気小売協会羽曳野支部に依頼することを勧めています。
大阪府電気小売協会羽曳野支部への依頼にはリサイクル料金と、家まで引取りを申し込むと収集運搬料金が必要になります。
運搬料金が掛からない自己搬入をすることも出来ますが、郵便局でリサイクル券の購入と、指定する集配所へ持ち込むと言った手間が掛かります。
こうした手間を考えると、家電がまだ使えそうな状態なら、処分ではなくリサイクルショップへの査定を依頼するのが最適です。
遺品整理の業者を利用する場合
多くの不用品を処分しなければならない場合や、整理をしている時間がない場合、遠方に住んでいる場合など、自分で作業をするのが難しい場合は遺品整理の業者に依頼することも出来ます。
近年増えつつある遺品の整理問題に対し、代行して行ってくれる業者も増えています。
遺品の分別や回収はもちろん、ゴミ屋敷の清掃や特殊清掃まで遺品の整理に伴う作業は一通り行ってくれるので、自分や家族だけで行うよりも手間を掛けることなく整理することが可能です。
注意したいのは、多くの場合そう言った業者はリサイクル販売業を営んでいないため、買取や処分まで依頼するときです。
中古品に関する知識や販売経路が少ないと言ったこともあり、適正な価格で買い取ってもらうことが出来なかったり、処分する費用が掛かってしまう可能性があります。
業者に依頼する際は遺品を整理してもらうことだけを中心に考え、価値のあるものの買取は慎重に行うことが大切です。
不用品回収業者に頼む
家具などが多く、粗大ごみや大量のごみが発生する場合は、それらを有料で引き取ってくれる不用品回収業者に依頼することも一つの方法です。
羽曳野市の場合、もえないごみや大きなもえるごみは二カ月に一回しか出すことが出来ません。
急いで整理しなければならない場合や、タイミングによっては処分するまで時間が掛かってしまうことも考えられます。
そう言った際に、不用品をまとめて引き取ってもらえるサービスを利用すると、時間も手間も掛からず不要なものを片付けることが出来ます。
多くの不用品回収業者はゴミ屋敷の片付けや引っ越しなど、不用品の処理を得意としているので、遺品の整理もスムーズに行ってくれることが期待出来ます。
業者選びのポイント
遺品整理をしてくれる業者には得意、不得意があり、その業種もさまざまです。
急いで整理したい場合や自分で作業することが難しい場合は、遺品の整理を専門としている業者に依頼するのが良いでしょう。
処分したいものが多い場合や大きな家具などがあり、自分で搬出するのが難しい場合は、不用品回収業者へ依頼するのも手です。
価値のある遺品や、買取が見込める遺品については、遺品を整理する業者や不用品回収業者に依頼するよりも、中古品の買取を専門に行っている業者に依頼するのが最適です。
それぞれの業者の特徴を知り、自分に合った方法を選ぶことが失敗しない業者選びに繋がります。
リサイクルショップを利用するメリット
遺品にもさまざまなものがあり、一般的にはどれが価値のあるものなのか判断するのは難しいことが多いです。
価値があるものなのに古いものとして処分してしまったり、買取業者以外に処分を任せてしまう前に、リサイクルショップなどで査定してもらうことも一つの選択肢です。
家具や家電、骨董品などはもちろん、書籍類や着物など売ることが出来そうなものが一つでもあれば、査定に出してみましょう。
中古品買取業者はさまざま中古品に関しての知識があり、多くの販売経路を持っているため、高価買取が期待出来ます。
意外と高く売れるものがあるかも知れない
一見して価値のないようなものが売れることもあるので、遺品を整理する際は一度査定してみることをおすすめします。
必要がないけれどまだ十分使えそうな家具や家電、故人が収集していた壺などの置物や絵画などの骨董品など、一つでも売れそうなものがあれば中古品買取業者への査定を検討する価値があります。
ブランドものの家具や家電はもちろん、良く分からないけど珍しいものや新しいデジタル製品など、意外と高値で売れるものがあるかも知れません。
賢く遺品整理を行うポイント
遺品を整理する際は、タイミングを考えたり、どのように整理していくか計画を立てることが大切です。
親族が集まる機会に行ったり、賃貸ですと早めに整理する必要があります。
自分で整理する際はごみの分別に注意し、業者に依頼する際は自分に合った方法で業者を選ぶのがポイントです。
片付けや買取、処分など全てを遺品を整理する業者に任せるのではなく、買取を期待出来そうなものがある場合の遺品整理は、中古品買取業者に依頼するのも一つの方法です。
遺品を整理する際の費用で、差が出るのは買取金額だとも言われています。
自分に合った方法や業者選びのポイントを知り、納得できる形で整理が出来るようにしましょう。